「なんとなく将来のお金のことで不安がある・・・」
「今から老後の生活について考えないといけないのかな。。。」
学生さんのなかにも、将来のお金について漠然とした不安を感じている方もいるのでは?
今回は学生さんでも始められる「投資」について、お話をします。
これからの時代、若いころから投資によって資産形成をしていくのは、とっても大事!
というのも、キミたちが老後を迎えるころには、多額のお金が必要になるからです。
実際、最近は「老後の生活には年金にプラスして2,000万円が必要」ということを、よく耳にしますよね?キミたちも聞いたことがあるのでは?
参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45636720T00C19A6EE8000/
これまではきちんと働いてさえいれば、会社からは退職金が、国からは年金が支給されて、老後は豊かな生活が送れていました。
が・・・それは数年前までの話。
今の日本は財政悪化に加えて、少子高齢化が進んでいることにより、キミたちが老後を迎える頃には、退職金や年金だけでは十分な生活ができないと予測されているんです。
もちろん、ここから日本の経済が飛躍的に発展したり、爆発的に人口が増えたりする可能性もゼロではないですが、逆に経済が悪化する可能性もありますからね。
そうなると、これからの時代は、キミたち自身の手で、老後をはじめ将来に向けたお金を準備していく必要があるのは間違いないんです。
ここまで聞くと「えっ!?自分で2,000万円も貯めないといけないの・・・」と不安に感じるかもしれませんが、、、大丈夫!
なぜなら、学生のキミたちには「時間」があるからです。
特に投資において「時間」は信じられないくらい強力な武器になります。
時間を活かして投資をすれば、将来のために必要なお金を十分作ることができるんですよ。
実際に社会人の先輩に「学生時代に知っておきたかったことは?」というアンケートを取ったところ、次のような回答をもらいました。
30歳女性/会社員(金融・保険業)
26歳男性/会社員(小売業)
30歳女性/会社員(自営業・自由業)
26歳男性/会社員(製造業)
29歳女性/会社員(その他)
30歳男性/会社員(その他)
29歳女性/公務員
学生の皆様にとって最大の財産は若さです。資産形成は若いうちに始めておくことにより、20年後30年後によりメリットが出てきます。
月々、小額でも良いのですが資産形成や投資に回せるようなお金を積み立てておくことにより、将来安心な老後を迎えられるようになると思います。
28歳男性/会社員(建設業)
30歳女性/会社員(その他)
30歳女性/会社員(金融・保険業)
このように「学生のうちに投資のことを知っておきたかった・・・」と感じている社会人の先輩は多いです。
逆に言えば、早いうちから投資について知っておけば、将来に向けて大きなアドバンテージになるということ!
そこでこのページでは、投資のことをわかりやすく解説すると同時に、学生さんがどのように投資をしていくのが良いのかをお伝えします。
「学生とお金.com」の理念
当サイトは「生きていくために必要な『お金の知識』を学校で教えてもらえないのは、社会的なバグだ!」という考えのもの、学生さんにお金について役立つ情報を紹介するサイトです。
お金に関する知識・情報を身につけ、マネーリテラシーを高めることで、人生においてより自由な選択ができる人を増やしていきます!
- 「学生とお金.com」編集部
お金についての正しい知識・情報を広めたい!
得た知識・情報を自らも実践をしながら、日々学んでいる4人のメンバー。 - 社会人100名(アンケート調査)
サイト制作にあたり協力してくれた100名の社会人
銀行で貯金をしているとお金は減る!?
まず、投資のことを知る前に、基本的な知識として「銀行で貯金をするだけでは、どうしてダメなのか?」について解説をしますね。
このページを読んでいる方のなかには「資産形成=貯金」と考える方も多いかと思います。実際に貯金をして資産形成をしていくことは悪くありません。
キミたちには「時間」という強力な武器がありますからね。コツコツ貯金をしていけば、老後に必要なお金を十分貯めることができます。
では、20歳から貯金をはじめて、65歳で2,000万円を作るには、毎月どれくらい貯金をしていけば良いのか?
具体的には以下の通り。
- 老後に必要なお金:20,000,000円
- 貯金していく期間:45年(20歳〜65歳まで)
- 毎年の貯金額:444,445円
- 毎月の貯金額:37,037円
このように45年間、毎月37,037円ずつ貯金していくことができれば、65歳になったときに2,000万円を用意することができるわけです。
投資ではなく、貯金で老後に必要なお金を用意すると考えるのも、決して悪いことではありません。
ただし!貯金だけで資産形成をしていくには次の2つのリスクがあります。
- 利息ではお金が全然増えない
- お金の価値が下がる可能性がある
それぞれを簡単に解説します。
利息ではお金が全然増えない
銀行で貯金をすると「利息」が付くことを知っていますか?
利息とは「銀行に預けた金額と、金利に応じてもらえるお金」のこと。
銀行は、あなたが預けたお金を使って資産運用をしており、お礼として利息がキャッシュバックされる仕組みになっているんです。
ただ、なかには「えっ?でも、銀行にお金を預けているけど、利息でお金が増えている実感がないんだけど・・・」と思う方もいるかもしれません。
そうなんです。
今の時代、銀行の利息でお金はほとんど増えません。
というのも、銀行にお金を預けることで得られる利息の金利は0.01%ほど。
もう一度言います。銀行の金利は0.01%ほどしか付かないんです。
これは100万円を貯金していた場合に、1年間でもらえる利息は100円ということ。。。
さらに言えば、コンビニATMなどで貯金からお金を引き出したときにかかる手数料は1回につき200円以上かかりますからね。
残念なことに、利息でプラスになるのではなく、むしろ、銀行にお金を預けて、入出金をすることでマイナスになる可能性の方が高いんです・・・。
ちなみに、過去には銀行の貯金で利息が3〜6%付くという時代もありました(ゆうちょ銀行では8%付いたときも)。
日本では銀行にお金を預けておくだけで、どんどんお金が増えていく時代があったことで、今でも「銀行にお金を預けておけば安心」という考えが残ってしまっているといえますね。。。
お金の価値が下がる可能性がある
「利息でお金が増えなくても、減らないから安心♪」
「銀行が倒産しない限り、安全なんでしょ?」
このように考えている学生さんは多いかもしれませんが、銀行で貯金をしていたら、お金が減らないわけではありません。
日本がインフレ(インフレーション)の状態になると「お金の価値」が下がってしまう可能性があるんです。
大げさな例で解説すると、1本100円で買えていたジュースがインフレでは200円となり、デフレでは50円になってしまうイメージです。
ここで「モノの値段が上がることと、お金の価値って関係あるの?」と思うかもしれませんが、、、実は大アリ!
というのも、インフレによって1本100円で買えていたジュースが200円になるということは、お金の価値が2分の1になるという意味でもあります。
例えば、キミたちの貯金が10万円あった場合に、インフレ前にはジュースを1,000本買えたはずなのに、インフレ後には500本しか買えなくなるということ。
つまり、インフレの状態になると、貯金が100万円あったとしても、実際には50万円分の価値に下がってしまうというわけですね。
そして、今の日本はこのインフレ状態になるのを目指しています。
日本銀行が2%のインフレ状態を目指して、常に政策を打ち出していることからも、近い将来、日本がインフレになる可能性もゼロではないんです。
もちろん、インフレになることで輸出業が好調になったり、外国人観光客が増えたりするなどのメリットもあるので、100%悪い状態とは言えません。
ただ、インフレによって、キミたちが貯金していたお金の価値が、グッと下がってしまう可能性があることだけは知っておくべきですよ!
以上のことからも、貯金だけで将来に向けての資産形成をしていくことには、大きなリスクがあります。
だからこそ、キミたちには貯金だけではなく、投資をして資産形成することをオススメしたいんです!
投資について誤解していませんか?
「でも、投資ってギャンブルみたいに大損する可能性があるんじゃないの?」
「投資はお金持ちがやることでしょ?僕には無理かな・・・」
キミたちは投資に対して、このようなイメージを持っているかもしれません。
ですが・・・その考えは間違っています。
投資は決してギャンブルではなく、お金持ちだけがやることでもありません。
投資はきちんとした資産形成方法の1つ。
お金について知識がある(マネーリテラシーの高い)人であれば、投資をすることで、将来に向けての資産形成をしている傾向があります。
ただ、、、投資のやり方を間違えてしまうと、キミたちが心配しているように大損をしてしまう可能性もゼロではありません。
そこで、まずは投資がどのような仕組みになのかを解説しますね♪
投資の仕組みをわかりやすくまとめてみた
そもそも投資というのは「ある対象に対してお金を投じることで、将来それ以上の利益を出してくれることを期待する行為」のこと。
そして、資産形成をするときには「貯蓄(貯金)」と「投資」の2つの方法があり、貯蓄はお金を貯めていくことを目的としているのに対して、投資は積極的にお金を増やしていくことを目的としています。
では、投資ではどのようにお金を増やすことができるのか?
わかりやすく仕組みをまとめたのが次の図です。
@画像作成
このようにキミたちが投資商品(株式・債権・不動産など)を購入することで、そこから利益を得る(=お金を増やす)仕組みになっています。
例えば、株式投資の場合では、企業から発行される株券を購入して、株券の価値(株価)が上がったタイミングで売ることにより、その差額分の利益を得ることができるわけです。
また、株式投資では株券を持っている期間、企業で生じた利益の一部を「配当金」として受け取ることができ、そこでも利益を得られる仕組みになっています。
その他にも、不動産投資ではアパートやマンションを購入して、その部屋を人に貸すことによって、家賃収入を得られるようになっているんです(もちろん、不動産の購入資金分の支出はありますが)。
通常、キミたちがお金を得るためには、キミたち自身がアルバイトなどで働かなければいけませんよね?
投資はキミたちに代わって、キミたちが購入した「投資商品」に働いてもらうことで、お金を得る仕組みになっているわけです。
そして、先ほどもお伝えしたように、投資はお金を貯めていく「貯蓄(貯金)」とは異なり、積極的にお金を増やすことができるのも大きな特徴と言えますね。
投資はギャンブルではない!?
「でも、投資ってマイナスになることもあるんでしょ?」「株式投資だと、株価の上下によって、お金が増えたり、減ったりするなら、ギャンブルと同じじゃないの?」
このように「投資=ギャンブル」と考えている学生さんも多いはず。
確かに投資は貯金とは異なり、金融商品の価値が上下することで利益が増えたり、減ったりするので、ギャンブルのように見えるかもしれません。
また、投資のやり方によっては、短期間で大きく利益を出したり、逆に大きく損をしたりすることもあるので、これもギャンブルと同じように見えますよね?
実際に日本では「投資=ギャンブル」というネガティブなイメージを持っている人も多く、投資による資産形成が根付かない原因にもなっています。
しかし・・・投資とギャンブルは全然違うものなんです。
この違いを理解するために「投資」「投機」「ギャンブル」という3つの違いを知っておく必要があります。それぞれを簡単に説明すると以下の通りです。
- ギャンブル(競馬・競艇・宝くじなど)
利益が誰かの損失によって生じる。掛金の一部を主催者(胴元)が取り、残った分を勝った人に分け与えられるため、長期的にはマイナスになる仕組みになっている。 - 投機(株式・FX・仮想通貨のデイトレード)
勝った人の利益と、負けた人の損失がほぼ同じになる。短期的な相場の変動によって、売り買いを行い、利益を出していくこと。 - 投資(株式・国債・投資信託の長期運用)
企業や国などの成長に合わせて利益が増える。金融商品を持っている人が全員利益を出すことも可能。短期的な売買ではなく、長期的に利益を出していくこと。
このような違いがあることを知っておいてください。
特に知っておくべきなのが「ギャンブルは長期的にやり続けると、確率的にはマイナスになる仕組みになっている」ということ。
ギャンブルは賭け金の総額から、まずは主催者(胴元)が運営料を抜き、残った分を勝った人に対して配分されるようになっています。
例えば、中央競馬なら賭け金の25%、宝くじなら52%も主催者(胴元)が運営料として抜いているんです・・・・。
そのため、ギャンブルをすると一時的にはプラスになったとしても、長期的に続けると確率的にはほぼ確実にマイナスになる仕組みになっているんです。
次に「投資」についてですが、これは「投資」と「投機」という2つに分けられます。
「投資」というのは将来性のある投資先が成長することを見越して“長期的”にお金を出していくこと、「投機」というのは相場の変動差額で利益を得るために“短期的”にお金を出すことを指します。
「株の値上がりで1日で大儲けした!」
「FXをやって3日で10万円損をした・・・」
このようなことは、すべて「投機」による結果です。
一方で「投資」というのは、企業や国の株式や国債などを長期的に持ち続けることで、ゆるやかに資産形成をしていく方法になります。
一発勝負のような部分が大きいギャンブルや投機とは、その特性が大きく異なることを知っておいてください。
そして、「学生とお金.com」編集部が学生さんにオススメするのは・・・投資です!
もちろん、人生経験として投機をすることに反対はしませんが、将来のために資産形成をするのであれば、ゆっくり時間をかけて“投資”をすることをオススメしますよ。
投資対象となる金融商品を解説
では、具体的に何に投資をするべきなのか?
それを考えるために、投資先となる金融商品のことを解説します。
代表的な金融商品は以下の通り。
株式投資
リターン:★★★★☆ リスク:★★★★☆
株式を発行している会社への投資。売却益や配当金で利益を出していきます。短期間で大きな利益を得ることもできますが元本割れする可能性も高いです。
個人向け国債・地方債
リターン:★☆☆☆☆ リスク:★☆☆☆☆
国や地方自治体が資金調達のために発行する債券のこと。値動きは小さいので、安定性は高いですが、大きな資産を作るのは難しいです。
個人向け社債
リターン:★☆☆☆☆ リスク:★★☆☆☆
満期まで保有すれば決まった利息を得られます。ただ、途中で解約をすると元本割れします。
投資信託
リターン:★★★☆☆ リスク:★★☆☆☆
投資家からお金を集めて、株式や債券などに投資する金融商品。小額から始められ、かつ専門家が運用してくれるので初心者向けです。
ETF(上場投資信託)
リターン:★★★☆☆ リスク:★★★☆☆
上場している投資信託のこと。売買単位が決まっており、ある程度の資金が必要となります。
J-REIT(不動産投資)
リターン:★★★☆☆ リスク:★★★☆☆
不動産に投資する投資信託の1種。得られた利益を投資家で分配します。普通の投資信託よりもリスクが高いです。
外貨預金
リターン:★★★☆☆ リスク:★★★☆☆
外国の通貨で預ける預金のこと。為替レートが円安になれば利益が、円高になれば損失が出ます。
純金積立
リターン:★★★☆☆ リスク:★★★☆☆
純金に積立ていく商品で、貴金属会社が提供していることが多い。あまり変動はしないので安定した資産運用はできますが、大きな利益も作りにくいです。
FX(外国為替証拠金取引)
リターン:★★★★★ リスク:★★★★★
ドルやユーロなどの外国通貨を交換・売却して、利益を得ていきます。上手く運用できれば大きな利益も出ますが、大きな損失が発生する可能性も高いです。
先物取引
リターン:★★★★★ リスク:★★★★★
将来の予め定められた期日に、特定の商品(原資産)を売買する取引。証拠金によって多くのお金を動かせますが、リスクも高いです。
ビットコイン
リターン:★★★★★ リスク:★★★★★
貨幣や紙幣などの実物がなく、デジタルデータに投資をするもの。ビットコインが有名で、大きなリターンも期待できます。
このように様々なものに投資をすることができるんです。
具体的にそれぞれのリスクとリターンをまとめたのが以下の図になります。
@画像作成
どの金融商品を選んで投資をするかによって、利益の大きさや安定性が異なります。
そのため、投資をスタートする前には、それぞれの金融商品の特徴をしっかりと理解しておくことが大切ですよ!
投資信託への積立投資なら投資初心者でもお手軽!
「う〜ん、金融商品の違いはわかったけど、どれを選べば良いかわからない(涙)」
「投資を一番始めやすい金融商品ってどれなの?」
「資産形成はやってみたいけど、失敗するのが怖い・・・」
先ほど金融商品の特徴をまとめましたが、ぶっちゃけた話、、、どれを選んで良いかわからない方も多いはず(笑)
そこで「学生とお金.com」編集部が学生さんにオススメしたいのが「投資信託」です!
・・・とは言え、学生さんだと投資信託のことを知らない方も多いですよね?
そこで投資信託がどのような金融商品なのか?という特徴と、学生であるキミたちにオススメする理由を解説していきますね。
投資信託とは?
まず投資信託がどのようなものかを解説しますね。
1つの投資信託を購入するだけで、国内・海外の様々な株式、債券などに投資をすることができるパッケージ商品だと考えればわかりやすいですね。
図にすると以下のようなイメージになります。
@画像作成
参考:https://www.chushin.co.jp/unyo/toushin/beginner/
具体的にどのような株式や債券に投資できるかは、購入する投資信託によって異なります。
例えば「ニッセイ日経225インデックスファンド」という投資信託では、以下の株式が含まれた商品になっているんです。
そのため、どの投資信託を選ぶかによって株式や債券の割合が異なり、最終的に得られる利益や、資産運用の安定性が変わってくることを知っておいてくださいね♪
なお、この投資信託は、証券会社や銀行などの販売会社から購入することができ、販売会社が信託銀行(受託会社)にお金を預け、運用会社がキミたちに代わって運用を行う仕組みになっています。
具体的には以下のようなイメージです。
@画像作成
参考:https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/about/scheme/
そのため、投資信託を購入するときには、まず証券会社や銀行などの販売会社で、専用の口座を開設する必要があることも知っておいてください。
投資信託は複利によって資産を増やせる
ここで1つ知っておいて欲しいことがあります。
それが「投資信託は複利によって資産を増やせる」ということ。
実は、この複利こそが資産形成をするときには、超大事なポイントになるんです!
例えば、元本100万円に対して、毎年3%ずつ増えていくとすると、初年度は3万円(100万円×3%)の利益が生じることになります。
このときに複利で資産運用ができると、翌年は元本に3万円がプラスされるので、103万円(元本100万円+利益3万円)に対して、3%の利益が生じるんです!
@画像制作(上記の例に合わせた複利と単利の違い)
参考:https://biztta.com/tanri-hukuri/
「たったそれだけ?何が凄いの?」と思うかもしれませんが、複利と単利とで長期間の資産運用をしていくと、その差がはっきりとわかります。
具体的に、先ほどの例を「複利」と「単利」で運用し続けたときの結果が以下の表です。
期間 | 単利(円) | 複利(円) | 差(円) |
---|---|---|---|
1年 | 1,030,000円 | 1,030,000円 | 0円 |
2年 | 1,060,000円 | 1,060,900円 | 900円 |
3年 | 1,090,000円 | 1,092,727円 | 2,727円 |
4年 | 1,120,000円 | 1,125,509円 | 5,509円 |
5年 | 1,150,000円 | 1,159,274円 | 9,274円 |
10年 | 1,300,000円 | 1,343,916円 | 43,916円 |
15年 | 1,450,000円 | 1,557,967円 | 107,967円 |
20年 | 1,600,000円 | 1,806,111円 | 206,111円 |
25年 | 1,750,000円 | 2,093,778円 | 343,778円 |
30年 | 1,900,000円 | 2,427,262円 | 527,262円 |
このように元本(投資額)は同じにも関わらず、複利と単利とでは30年間で527,262円もの差が生じることがわかりますね。
当然、投資する金額が増えれば増えるほど、利益も増えていくことになるので、複利のパワーもどんどん強くなり、より多くの資産を得ることができるんですよ!
ただし!投資信託で複利のパワーを活かすためには、分配金が出ない「分配金再投資型」と呼ばれるタイプの投資信託を選ぶ必要があります。
これはその名の通り、運用によって生じた利益を分配金として、途中で受け取るものではなく、自動的に再投資される仕組みの投資信託のこと。
分配金再投資型の投資信託を選ばなければ、複利のパワーは活かせませんので、気をつけてくださいね(投資信託の選び方は後述します)。
投資信託の5つのメリット
では、どうして投資信託を学生さんにオススメするのか?
実は、先ほどお伝えした複利で資産を増やしやすいこと以外にも、投資信託には次の5つのメリットがあるからです。
少額から始められる
株式投資や債券投資では、ある程度まとまったお金が必要となりますが、投資信託は最低100円から手軽に投資ができます。しかも最近では「楽天ポイント」や「Tポイント」などでも投資信託が購入できるんですよ!
運用をプロに任せられる
投資信託の運用は、あなたに代わってプロ(専門家)が行うため、専門的な知識がなくても資産運用ができます。また、株式や債券などとは異なり、チャートに付きっきりで値動きをチェックする必要もなく、手間もかかりません。
分散投資でリスクを軽減できる
1つの投資信託にいろいろな株式や債券が含まれているので、長期投資の基本である「分散投資」が簡単にでき、安定した資産運用がしやすいです。1人で分散投資をするには大きな資金が必要ですが、投資信託では不要なのもメリット!
個人では投資しにくい国や地域に投資できる
個人では買えない株式や債券でも、投資信託であれば購入できるケースも多いです。例えば、成長が期待されるインドの株式は日本の証券会社では買えませんが、投資信託であれば、投資することができます。
高い透明性があり、破産にも強い
原則として毎日、取引価格(基準価額)が公表されているので値動きの透明性が高いです。また、販売会社や運用会社が破綻したとしても、信託銀行(受託会社)が資産を管理してくれているので、影響を受けることはありません。
投資信託にはこのようなメリットがあるため、投資初心者の学生さんでも扱いやすい金融商品になっているんです。
特に最低100円から投資を始められるというのは、まだ収入が少ない学生さんにとっては、かなり大きなメリット!
また、投資信託に組み込まれている株式や債券などの売買(=運用)は、あなたに代わってプロの専門家がやってくれるので、難しい知識や手間をかけずに資産運用ができます!
最近では、楽天ポイントやTポイントを使った「ポイント投資」の流行ってきており、かなり多くの方がポイントを使って資産形成をはじめているんですよ♪
投資信託の3つのデメリット
先ほどもお伝えした通り、投資信託は投資初心者でも扱いやすい金融商品になっていますが、デメリットがあることも知っておいてください。
具体的には以下の3つです。
元本保証がない
銀行の貯金のように元本(投資したお金)は保証されないので、状況次第では投資した金額よりも下回る(=元本割れする)可能性も・・・とは言え、これは投資信託だけに限らず、すべての投資で言えることです。
各種手数料がかかる
投資信託で資産運用をするときには「販売手数料」「信託報酬(運用管理手数料)」「信託財産留保額(解約手数料)」が発生します。長期的に投資をしていくと、大きな出費になるので要注意。
短期で利益を出しにくい
投資信託は、株式やFXなどのデイトレードとは異なり、値動きが小さいことから、短期的に利益を出しにくいです。ただし、大きな値崩れもしないので、安定した資産運用がしやすく、長期的な資産形成に向いています。
このようなデメリットがあります。
特にキミたちは「元本保証がない(投資額を下回る可能性がある)」ということに不安を感じるかもしれません。
ただ、先ほどもお伝えしたように、元本保証がされている貯金であっても、利息はほぼ付かず、むしろインフレによって、預けているお金の価値が下がってしまうおそれがあります。
また、これまでの投資信託の運用結果を見ると、リーマンショックやコロナウイルスの影響で一時的にマイナスになることはありますが、最終的にはプラスになっていることを考えると、大きなデメリットにはなりません。
むしろ、投資信託は他の金融商品と比べても、値動きも安定しているので、将来に向けて資産形成をするときには、かなりオススメの投資先と言えますよ♪
投資信託を販売している販売会社や運用会社が倒産しても、資産は守られるので、ゼロになることはありません。
ただ、万が一、それらの会社が倒産した場合、資産が一度現金化されて、キミたちの手元に戻ってくることになります。
このときに投資信託の価値が下がっていると、元本割れをしてしまうおそれがあることは知っておいてください。
・・・とは言え、大手の証券会社や銀行で投資信託を購入すれば、倒産する可能性はかなり低いので、あまり心配する必要はないんですけどね(苦笑)
積立投資で時間を活かしながら、資産形成をしよう!
この投資信託で資産運用をするときには「積立投資」をするのがオススメです。
積立投資というのは、毎月一定額ずつ金融商品に投資していくこと。
イメージとしては銀行の定期預金に近いです。積立投資では、貯金ではなく、毎月投資をしていくことになります。
では、どうして積立投資をオススメするのか?
具体的には次の3つの理由があります。
- 小額からコツコツと資産を増やしていける
- 投資するタイミングを悩まずに済む
- 時間分散により安定した運用ができる
このような理由から、学生さんにオススメしたいんです。
それぞれの理由を簡単に解説しますね。
小額からコツコツと資産を増やしていける
積立投資では、毎月決まった金額をコツコツ投資していくことになります。はじめからまとまったお金は必要なく、むしろ、無理のない金額で長期間続けていくことで、複利のパワーを活かした資産形成ができますよ!
投資するタイミングを悩まずに済む
積立投資は毎月(毎日・毎週も可)決まったタイミングで、自動的に投資信託が購入されます。投資信託の値動きに悩むことなく、また手間もかからずに投資を続けていくことができます(もちろん、途中で止めることも可能)。
時間分散により安定した運用ができる
毎月決まったタイミングで、一定額の投資信託を購入するので、価格が上がったときには少なく、価格が下がったときには多くの投資信託を購入できます。最終的には購入した投資信託の数(口数)×基準価格で資産が決まるため、値下がりに強い投資方法と言えます。
ちなみに、時間分散による安定した資産運用をイメージしてもらうために、仮に毎月1万円ずつと、一括で6万円を投資した場合だと・・・
@画像作成
参考:https://www.shinkin.co.jp/gamashin/increase/investment/investment-tumitate.html
このように一括投資よりも積立投資をすることで、値下がりしたときに多くの投資信託(口数)を購入することができ、値上がりしたタイミングで大きな資産となるのが特徴です!
特に投資初心者だと「いつ、どれくらいの投資信託を買えば良いんだろう・・・」と悩むことが多いですが、積立投資ではそのような心配がないのは楽チンですね!
あとは長く続けていくことで、複利のパワーを活かしていくだけなので、基本的には放置プレイでできるのも嬉しいポイントと言えます。
とは言え、積立投資にもデメリットはあります。
次の章で詳しく解説しますね。
積立投資をするときに知っておくべき2つの弱点
投資信託への積立投資は投資初心者でも、資産運用がしやすい方法です。
ただし、デメリットがないわけではありません。
具体的には次の2つです。
- 値上がりし続けると損をする
- 値下がりしたタイミングで大量購入できない
それぞれを簡単に解説しますね。
値上がりし続けると損をする
投資信託の価格(基準価額)が上がり続けると、多くの口数を購入することができず、売却するタイミングで値下がりをしてしまうと損をする可能性があります。
値下がりしたタイミングに集中して、大量が購入できない
毎月決まったタイミングで一定額を投資していくことになるので、投資信託が値下がりをしたときに集中して、大量の口数を買うことはできません。このようなときには一括投資の方が利益を出しやすいです。
このようなデメリットがあることを知っておいてください。
ただし!長期間投資をしたときに、ずっと値上がりし続けるものはほぼありません。
そもそも投資信託は国内・海外のいろいろな株式や債券などに投資する商品のため、上下に値動きを繰り返しながら、安定した資産形成ができるようになっているんです。
また、値下がりしたタイミングで大量購入できないデメリットはありますが、一括投資の場合には「いつ購入すれば良いのか?」を読めないというデメリットがあります。
特に投資初心者である学生さんだと、専門的な知識もなく、どのタイミングで一括投資をすれば良いのか悩むはず。
「このタイミングだ!」と勘を頼りに一括投資するのは、あまりにもリスクが高すぎるため、オススメできるものではありません。
以上のことからも、学生さんには積立投資をする方が、安定した資産運用をすることができるのでオススメなんですよ♪
積立投資をするときには「つみたてNISA」を利用しよう
ここで投資信託への積立投資をするときに知っておくべき制度があります。
それが次の2つです。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- つみたてNISA
この2つは政府が用意した、資産形成のための制度です。
それぞれを簡単に解説すると、、、
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
老後の資金を作るために作られた制度。原則60歳までは現金化することができません。職業で投資額は異なり、学生さんは月額6万8,000円まで投資ができます。投資先は定期預金・保険・投資信託など色々なものから選べます。 - つみたてNISA
2018年1月にスタートした制度。年間40万円(月3万3,3333円)まで投資でき、最大20年間制度を使った資産運用ができますが、いつでも現金化できます。金融庁が厳選した投資信託に積立投資で資産運用をしていくことになります。
このような制度になっているんです。
さらに細かく特徴をまとめたのが次の表になります。
iDeCo | つみたてNISA | ||
---|---|---|---|
年間の投資上限額 | 81万6000円 | 40万円 | |
税金の軽減効果 | 拠出時 | ○ | × |
運用時 | ○ | ○ | |
払出時 | ○ | × | |
運用期間 | 原則60歳まで | 最大20年間 | |
運用できる商品 | 定期預金・投資信託・保険 | 投資信託・ETF | |
資産の引き出し | 60歳まで不可 | 途中でも可能 |
このような違いがあります。
先ほどもお伝えしたように、どちらも日本政府が資産形成をするために用意した制度です。
最大の特徴は、運用して出た利益に税金がかからないという点。
例えば、1,000万円の利益が生じた場合、本来であれば20.315%の税金がかかるので、約203万円を税金として納めなければいけません。
ただ、この2つの制度を使って資産運用をしていた場合には、利益に対する税金を納めなくて良いんです・・・つまり、先ほどの例だと約203万円もお得になるということ♪
このような節税効果があるので、これらの制度は必ず使うべきです!
ただ、学生さんの場合は両方の制度を使って資産運用をするのは、お金的に厳しいはず・・・。
そこで、、、学生さんには「つみたてNISA」をオススメします!
つみたてNISAは年間の投資上限額が最大40万円(月額33,333円)までですが、途中で解約できるので、万が一、お金が必要なときにでも安心。
また、つみたてNISAでは金融庁が厳選した投資信託で積立投資をしていくことになるので、気持ち的にも安心して資産運用ができますよね。
一方、iDeCoは年間の投資上限額が高く、さらに投資したお金や、現金化したときでも節税効果があるので、大きな資産を作るという意味では優れています。
ただし、、、iDeCoは老後のための資産形成を目的として作られているので、原則60歳までは途中解約をして、資産を現金化できません・・・。
キミたちはこれから結婚や出産、住宅購入などを控えていることを考えると、iDeCoで投資をして60歳まで資産がロックされてしまうのは、ちょっと不安なはず。。。
ですので、最初は自由に現金化できる「つみたてNISA」でスタートをして、社会人になってお金に余裕が出てきたタイミングで「iDeCo」を使うのをオススメします♪
どのような投資信託を選べば良いのか?
ここまでで、学生さんには「つみたてNISAを使って、投資信託に積立投資をしていくのが良い」ということを理解できましたでしょうか?
では、ここで気になるのが「どの投資信託を選べば良いのか?」ということ。
それを考えるためにも、まずは投資信託のリターンとリスクがどのように決まるのかを知ることが大切。
何度もお伝えしていますが、投資信託というのは海外・国内の株式・債券・不動産投信(REIT)などが組み合わさって作られている金融商品です。
この海外・国内の株式・債券・不動産投信(REIT)がどのような割合で組み合わさっているのかによって、期待できるリターンとリスクが異なります。
具体的には以下の図を見てください。
画像作成
参考:https://www.shigagin.com/personal/finance/fund/knowledge/risk.html
このように「どこの、どのような金融商品が多く組み合わされているのか?」という割合によって、期待できるリターンとリスクが変わってくるんです。
例えば、海外の株式や不動産投信(REIT)の割合が高い投資信託だと、最終的なリターンがより大きくなることを期待できる反面、マイナスとなる可能性も高まります。
一方で、債券中心の投資信託の場合、リスクが低いので安定した資産運用はできますが、大きな資産を作れない可能性が高くなってしまうわけです。
ですので、組み込まれているものが何なのか?割合はどうなっているのか?ということを踏まえて、投資する投資信託を選ぶことをオススメします。
学生さんが投資信託を選ぶときの5つのポイント
「でも、正直どれを選んで良いか決められない」
「どれを選べば一番失敗しないんだろう・・・」
・・・という方も多いですよね?
そこで「学生とお金.com」編集部オススメの投資信託の選び方を紹介します。
具体的には以下のポイントで投資信託を選ぶのがオススメ!
- つみたてNISAの対象商品
制度を使うときには、金融庁が厳選した投資信託のなかから選ぶ必要があります。下手に銀行や証券会社に勧められるものよりは、安心して投資できますよ! - 全世界に分散されているもの
様々な国の株式や債券を購入することで、どこかの国が不調になったとしても、どこかの国が好調になれば、バランスが取れて、安定した資産運用ができます。逆に1つの国に絞ってしまうと、その国の経済状況に大きく影響を受けてしまいますよ。 - 組み合わせが株式中心のもの
老後までに時間のある学生さんは大きなリターンが期待できる株式中心の投資信託がオススメ。万が一、不調になったとしても、マイナスをリカバリーするのに十分な時間があるので、今のタイミングでは積極的な投資をすることをオススメします。 - 信託報酬が安いこと
信託報酬は積立投資をするときには毎月発生する手数料で、毎月の投資額から引かれます(=投資額が減るということ)。長期間の積立投資では、信託報酬が高いと最終的な資産額も減ってしまうので要注意!できるだけ安いものを選ぶのが鉄則です! - 再投資型のもの
分配型の投資信託では複利のパワーを以下しきることができないため、必ず再投資型のものを選んでください。これも鉄則です!
以上のポイントを踏まえて、投資信託を選ぶことが大切です。
@写真
なかでも特に大事なのが「組み合わせが株式中心の投資信託を選ぶ」ということ。
というのも、学生であるキミたちは投資に使える時間がかなり多くあります。
そのため、長期的に保有することで、かなり高い上昇率になる株式は、複利のパワーと合わせて、かなりの利益を生み出すことが期待できるんです。
また社会人として稼げる時間が多いことも、学生であるキミたちの強みになります。
仮に60歳まで働くとしても、キミたちはこの先40年ほど継続して収入を得られるので、投資で多少マイナスが出ても、取り返せるチャンスが多く残っているわけです。
逆に40代後半〜50代の方だと、収入は多いものの、老後までの期間が短く、マイナスが出てしまうと、取り返せるチャンスはかなり少ない(だからこそ、40代後半以降の方は債券中心の投資信託でリスクを抑えるのが大事)。
このようなリスクヘッジが効くことも、学生のうちから投資で資産形成をはじめる大きなメリットと言えますね。
当編集部が学生さんにオススメしたい投資信託3選
先ほど紹介した5つのポイントを踏まえて、「学生とお金.com」編集部がオススメするのが次の3つの投資信託です。
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
初めて投資信託を選ぶ学生さんは、これらのなかから選ぶことをオススメします。
ちなみに「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」という、日本企業の株式を外したものを選んでいる理由は、有名なファイナンシャルプランナーである有限会社ファイナンシャルリサーチの深野様からのアドバイスを参考にさせていただきました。
深野様からのアドバイスは「私たちは日本に住み、日本の企業で働いている、、、つまり、すでに労働力を日本の企業に投資しているわけだから、分散投資の概念からすると、日本を入れなくても良い」というものでした。
日本の経済がダメになれば、日本株に投資をしてもダメになる可能性が高く、分散投資になっていませんからね。
逆に日本がダメになっても、世界経済が盛り上がっていたら、分散投資としてバランスが取れるというわけです。
このような理由から、あえて日本の株式を除いた投資信託を選ばせてもらいました。
投資信託を選ぶときの参考にしてくださいね!
投資信託のなかでも人気があるのが「◯◯資産均等バランス型ファンド」と呼ばれる投資信託です。
この投資信託には、国内外の株式・債券・REITがバランス良く組み込まれており、安定した資産運用がしやすいイメージがありますが・・・。
実は、常に一定のバランスがキープされてしまうため、特定の資産が著しく値下がりをすると、それに引きずられてしまう傾向があるんです。
「常に一定のバランスで運用されるので安定していますよ」という売り文句に騙されている方も多いですが、実際には市場の変化に対する柔軟性がないので、あまりオススメしません。
毎月いくらずつ投資していくかを考えよう!
ここまで読んで積立投資を始める気になったものの、毎月いくらずつ投資するべきかに悩む方もいるはずです。
そこで毎月の投資額を決めるためには、次の2つを考えてください。
- いつまでに、どれだけの資産形成をしたいか?
- 無理なく投資を続けられる金額はいくらか?
この2つを考えて、毎月の投資額を決めることをオススメします。
まずは「いつまでに、どれくらいの資産形成をしたいのか?」という投資のゴールを考えてみてください。
何ごともゴールを意識して、行動していくことが大切ですからね。
投資のゴールを決めることで、毎月いくらずつ投資すれば良いかが見えてきます。
例えば、20歳の方が老後の生活費のために、65歳までで1,000万円の資産を作りたいのであれば、利回り1.0%でも毎月15,000円ずつ投資をしていけば、目標は達成できます。
住宅購入の資金として、40歳までに1,000万円を作るのであれば、利回り1.0%だと毎月38,000円ずつ投資をしていくことになるわけです。
なお、毎月いくらずつ投資していけば良いのかは、証券会社のホームページなどで簡単に計算できますので、ぜひ使ってみてください(以下は楽天証券のシミュレーションページです)。
※利回り(リターン)は低く見積もって1.0〜3.0%で計算しておけばOKです。
なお、パッと目標が思いつかない場合は、最近よく耳にする「老後(65歳)までに2,000万円」ということを1つの目標にすることをオススメします。
そして、投資のゴールがわかった上で、今後は「キミたちが毎月いくらずつであれば、無理なく投資を続けられるのか?」を考えてください。
積立投資では時間を活かして、複利のパワーで資産形成をしていくことになるので、コツコツと毎月投資をし続けていくことが一番大切!
最初から高い投資金額を設定して、途中で止めるよりも、無理のない範囲で、とにかく続けていける金額にするべきです。
ちなみに、先に投資のゴールを考えてもらったのは「無理のない範囲だったら、100円で良いかな〜」という考えをしないためでもあります。
投資のゴールを見定めつつも、無理のないギリギリの金額を設定するのが、資産形成をしていくときには、とっても大事なポイントになるんですよ♪
毎月の投資額について、セゾン投信の中野社長にインタビューをしたときに「最低でも5,000円は投資すべき」というアドバイスをいただきました。
理由としては、最低でも5,000円はお金を出さなければ、本気になれないから。
投資信託は最低100円から購入できますが、確かにUFOキャッチャー1回分の金額では、ゲーム感覚でしかなく、本気で資産形成をしよう!投資を続けていこう!とは覚悟できませんからね。
「無理のない範囲で投資額を決める」ということは大事ですが、あまりにも投資額が低すぎても意味がないことは知っておいてくださいね♪
積立投資を行うための口座を開設する
最後に、積立投資を始めるためには専用口座が必要です。
専用口座は証券会社や銀行など様々な金融機関で開設できますが・・・口座開設をするときには「ネット証券」を選ぶことをオススメします。
代表的なネット証券は以下の10社です。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- 松井証券
- auカブコム証券
- GMOクリック証券
- SMBC日興証券
- 岡三オンライン証券
- フィデリティ証券
- ライブスター証券
これらのネット証券で口座開設をすることをオススメします。
では、どうしてネット証券を選ぶべきなのか?
具体的な理由は次の3つです。
- 投資信託の数(種類)が豊富
通常の銀行や証券会社で取り扱っている投資信託は100〜500本ですが、ネット証券で取り扱っている投資信託は800〜2,000本ほどと圧倒的に多い!投資信託が豊富なことで、自分らしい投資がしやすいですよ。 - 手数料が安い
ネット証券は窓口がないので人件費を抑えることができ、手数料が安くなっています。一方、窓口がある銀行・証券会社は人件費がかかるので、手数料が高くなっている傾向がありますよ。 - サービス・特典が充実している
ネット証券では投資額に応じてポイントが貯まったり、ポイントで投資信託が購入できたりと、サービス・特典が充実しています。より積立投資がしやすい環境になっていることは大きなメリットです。
このような理由から、積立投資をするときにはネット証券で口座開設するのが鉄則!
ちなみに、つみたてNISAを利用するときでも、ネット証券は取り扱っている投資信託の数が圧倒的に多くなっています。具体的には以下の表を見てください。
会社名 | つみたてNISA |
---|---|
楽天証券 | 161本 |
SBI証券 | 164本 |
マネックス証券 | 151本 |
auカブコム証券 | 151本 |
松井証券 | 155本 |
セゾン投信 | 2本 |
フィデリティ証券 | 39本 |
SMBC日興證券 | 147本 |
岡三オンライン証券 | 0本 |
GMOクリック証券 | 0本 |
野村證券 | 7本 |
大和証券 | 22本 |
みずほ証券 | 3本 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 0本 |
東海東京証券 | 9本 |
三菱UFJ銀行 | 12本 |
三井住友銀行 | 3本 |
ゆうちょ銀行 | 9本 |
(2020年9月30日現在)
学生とお金.com編集部がオススメした3つの投資信託も、ネット証券であれば購入することができますよ♪
口座開設をするなら楽天証券がオススメ!
では、具体的にどこのネット証券を選ぶべきなのか?
結論・・・楽天証券がイチオシです!
はっきり言って、楽天証券は他のネット証券と比べても、圧倒的にサービス・特典が充実していますよ。
具体的なサービス・特典を以下にまとめました。
- 新規の口座開設数がネット証券No.1(2018年4月以降)
- 投資信託の取扱い本数が業界トップクラス
- 最低投資額が100円なので、気軽に投資を始めやすい
- 投資額を楽天カードから自動引き落としできる
- 投資額を楽天カードで支払うと、投資額100円につき1ポイント貯まる
- 楽天ポイントで投資信託を買える(1ポイント=1円として)
- 購入手数料は100%ポイントバックされる
- 楽天銀行との連携でおトクな特典を得られる(マネーブリッジ)
- 日経テレコン(楽天証券版)が無料で使える
これだけ充実したサービス・特典が付いているのは、楽天証券だけ!
特にイチオシのサービスが「投資額を楽天カードで支払うと、投資額100円につき1ポイント貯まる」というものです。
楽天証券では、投資額の支払いを楽天カードに設定することで、投資額の1%分(100円=1ポイント)の楽天ポイントが貯まります。
はっきり言って、この特典が超お得!
例えば、つみたてNISAで毎月33,000円を投資したときには330ポイント(33,000円×1%)が貯まります。
1年間投資を続けたときには3,960ポイント、10年間では39,600ポイントも貯められるというわけですね♪
楽天ポイントは楽天市場や楽天Edyなどで「1ポイント=1円」として利用できるだけでなく、楽天証券で投資信託を購入すること(ポイント投資)もできます。
つまり、楽天証券の投資額で貯めたポイントで、さらに投資信託を購入していけば、常に利回り+1.0%の資産運用ができていくということ!
実際に楽天証券では、楽天カードで支払いをしている方が全体の62%、ポイント投資をしている方は全体の73%(積立では59%)もいるんですよ。
参考:楽天証券株式会社「2020年12月期 上半期決算説明資料」より
一応、他のネット証券でもポイントサービスはあります。
具体的には以下の通り。
SBI証券
- 対象投資信託の月間平均保有額が1,000万円未満で年率0.1%
- 対象投資信託の月間平均保有額が1,000万円以上で年率0.2%
- ポイントで投資信託の購入は可能
マネックス証券
- 投信月内の平均残高×0.08%が貯まる
- ポイントでの当信託の購入は不可
auカブコム
- 対象投資信託の月間平均保有額100万円毎に1ポイントを付与
- 対象投資信託の月間平均保有額が3,000万円以上で2倍、100万円毎に2ポイント
- ポイントでの当信託の購入は不可
松井証券
- 対象の投資信託の月間保有金額と還元率に応じてポイント付与(還元率=販売会社が受け取る信託報酬額(税抜)−0.3%)
- ポイントでの投資信託の購入は可能(ただし、種類は3本のみ)
このように他のネット証券のポイントサービスは、かなり微妙・・・本当にスズメの涙ほどのポイントしか貯まりません。
以上のことから、楽天証券のポイントサービスが、いかに充実しているかがわかりますね。
ちなみに、楽天証券の投資額でポイントが貯まるサービスも、1ヶ月で最大500ポイント(月額50,000円)までというルールはありますが、それでも圧倒的にお得であることは間違いありません。
「どの金融機関で口座開設をするべきかわからない・・・」という方は、楽天証券を選ぶことをオススメしますよ!
楽天証券を利用するときに、投資額に応じてポイントを貯めるには「楽天カード」で投資額を支払わなければいけません。ですので、楽天証券で口座開設をするときには、併せて楽天カード(年会費無料)も手に入れることをオススメしますよ♪
まとめ
このページでは学生さんが投資をはじめるときに知っておいて欲しい情報を解説しました。いかがでしたか?
大事なポイントをまとめると、、、
- 将来に向けて資産形成を考える必要がある
- 銀行の定期預金ではお金は増えず、むしろ減る危険性がある
- 投資はギャンブルではない!勘違いしないで!
- 学生さんでもはじめやすいのが投資信託への投資
- 投資信託は複数の株式・債券などが組み合わさって作られている金融商品
- 小額の投資であっても、複利のパワーを活かして資産形成ができる
- 投資信託への積立投資がオススメ!
- 積立投資をするときには「つみたてNISA」という制度を使おう
- 積立投資をはじめるためには専用口座が必要
- 口座開設をするのであれば、ネット証券の「楽天証券」がイチオシ!
このようなことをお伝えしました。
将来に向けての大事なお金の話だったので、かなり長い解説になってしまいました。
おそらく、頭から煙が出ているかもしれません(苦笑)
ただ、今の日本の状況を考えると、キミたちは自分たちの手で資産形成をしていかなければいけません。何も準備をせずに老後を迎えてしまうと、かなり厳しい現実が・・・。
ですので、在学中は資産形成をはじめなくても、社会人になって、一定の収入を得たら、できるだけ早く資産形成をスタートすることをオススメします。
そのときには投資信託への積立投資がオススメ!
「長期」「分散」「国際」という3原則を守れば、安定した資産運用ができます。
実際に、国もキミたちが資産形成をしやすいように「つみたてNISA」や「iDeCo」と言った投資制度を用意してくれていますからね。
小額からでも良いので、投資信託で積立投資をすることで、時間をかけながら資産形成を進めていってくださいね♪